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2003/06/03 「紫外線LEDを増産 紙幣識別装置の需要急増」(日本経済新聞)

ナイトライド
紫外線LEDを増産 紙幣識別装置の需要急増半導体ベンチャーのナイトライド・セミコンダクター(徳島県鳴門市、村本宜彦社長)は年末までに紫外線発光ダイオード(LED)の月産規模を現在の10倍以上の10万-20万個に引き上げる。紙幣識別装置に組み込む中核部品として自動販売機向けなどの需要が急増しているためだ。同社の製品群の大半はこれまでサンプル出荷にとどまっていたが、量産で産業需要を本格的に開拓していく。
10倍以上の月10-20万個 増産するのは昨年5月に発売した波長370ナノ(ナノは10億分の1)メートルの基本タイプ。大きさは350マイクロ(マイクロは100万分の1)メートル角に厚さが30マイクロメートルと小さく、出力は1-1.5ミリワット。現在は紙幣識別装置の需要が多いが、今後は量産で光硬化樹脂向けに広く工業利用されている紫外線ランプに代わる光源として「年間500億円の市場を開拓していく」(村本社長)と期待している。
サファイア基板の上に窒化ガリウムやインジウムの薄膜層を有機金属気相成長(MOCVD)法で作るエピタキシャル・ウエハーの製造装置を使い、量産のため出力波長などの平準化に取り組んだ。駆動電圧はLEDの場合、紫外線ランプに比べ高いといわれ、試験生産の段階では4ボルトを超えるものもあったが、量産に備え3.5ボルト以下に抑えた。
同社はさらに外観検査や高温高湿実験、寿命試験を繰り返した。LEDチップの静電気対策を進めた結果、ショートする不良品の発生を抑え、歩留まりを当初の50%から95%に高め、耐久性は1千時間以上を確保した。月産規模は昨年の100-500個から今年5月までに1万個まで引き上げたが、年末までにさらに10倍増以上を目指す。
同社は4月、直径8ミリのデバイスに12個のLEDチップを搭載し、従来の10-20倍の出力がある新製品を発売した。今回、量産するのは1個だけのタイプで、新製品の出荷は年千-2千個程度にとどまる見通しだが、2004年は1個タイプの出荷動向を見極めたうえで新製品の量産を検討していく。

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