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ナイトライド・ストーリー

Chapter 161

米国大統領選挙は、一応の決着を見たが、トランプ大統領の善戦で、社会の分断があからさまになった。米国では、上流階級は、飲酒運転で捕まらないとされるが、その理由は、警察が高級車をマークしないから。ところが、ブラック・ライヴズ・マター運動は、比較的裕福な黒人が、警察の暴行を受けて亡くなったことで、単に階層の違いだけでなく、肌の色による差別も相変わらず根強い印象を与えた。私も、都会から少し離れた郊外へ行って、白人男性から、露骨に差別的な扱いを受けた経験がある。LGBTへの理解に関しても、州で異なるので、予め下調べしておかないと、びっくりするようなこともある。日本を始め、アジアの国々は、儒教思想の影響か、差別や偏見といったことを意識することはあまりない。

新型コロナウイルス感染拡大は、人種、偏見と差別が入り混じった社会で、公的医療保障制度の不十分な米国の脆弱性を露呈した。コロナの全世界の感染者数6500万人のうち米国が1400万人、うち全世界の死者150万人の内、米国が27.4万人を占め、感染者数、死者数共に比率が高いことが分かる。米国の人口は、3億3千万人だから、4%以上の人が既に感染したことになる。国別では、続いて、インド、ブラジル、ロシアと続き、先進国の中でも、突出している。「もうワクチンは要らない」というのはブラックジョークだが、民主党バイデン候補が、勝てたのは、コロナに拠るところが大きい。米国TVドラマで、麻薬中毒者が高架下でたむろし、ボランティアが世話をするシーンがあるが、こういう人たちは統計に載らないので、実態としてはもっと多くの感染者がいる可能性がある。

日本の感染者数は、15万6千人、死者2261人と米国と比べると桁が二桁小さいが、既に、医療崩壊を心配する声が出ている。医師数の日米比率は、1対2.3なので、遥かに余裕がある筈だが、理由は分からない。

国内の感染症対策で、違和感を感じるのは、GoToキャンペーンとお酒を提供する飲食店を悪者扱いするばかりで、個別具体的な対策論が深まらないこと。私も、先月、仕事で、仙台や関東へ3回出張したが、皆さんマスクを着用し、咳をしている人も見かけなかった。家庭や職場での感染が多いという統計をみれば、問題視すべきは家庭や職場での感染対策と思われる。まず、十分な換気を行う。換気できない場合は、加湿器や空気清浄機を活用する。

感染症対策として、お茶が効くと言う報道を見たが、そんなことを言い出したら、熱いお湯でもウイルスに有効なので、こういう無責任な報道は控えるべきではないか?次亜塩素酸水、次亜塩素酸ナトリウム等、効果が確認できる薬品はいくらでもあるが、どのように使用すれば有効なのか正確に周知することが重要だ。

横浜市医師会で、深紫外線LEDシャワーBOXの贈呈式が行われた。会長以下全ての理事と贈呈先3カ所の病院の理事長、病院長にもご参列いただいた。設置した病院では、既に運用が開始され、家族に感染することを恐れてホテルに宿泊しておられた医療従事者の皆さんが、安心して家に帰るようになったと聞き、贈呈した甲斐があったと思った。命懸けで闘う皆さんの少しでもお役に立てれば幸いです。

横浜市医師会での贈呈式終了後の全体写真

横浜市医師会での贈呈式終了後の全体写真

令和02年12月04日

2020師走に思うこと

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