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ナイトライド・ストーリー

Chapter 228

L.A.コンベンションセンターで開催されたSID主催のDisplayWeek2026に久しぶりに参加した。イランとアメリカの紛争が収まらない中でのL.A.開催だったのでテロを心配したが、何も起きなかった。飛行機は太平洋上空を飛ぶので心配ないが人が多く集まる場所には不安がある。出展企業と来場者の大半が中国系なので、イランは中国を敵にまわすほど愚かではなかった。これまで拡大基調だったTV、PC、スマホのディスプレイマーケットが縮小に転じた影響もあったのか、展示会の企業ブースは控えめに見えた。それにしても最先端ディスプレイ開発も中国が主導権を握ったことを印象付けた。中国ディスプレイメーカーの貪欲さはかつての覇者、韓国、ましてや日本の比ではない。今やLCDはビンテージとなり、OLEDの発展系かμLED若しくはμOLEDディスプレイの発表、展示が主流となっている。私の関心事はμLEDディスプレイだが、技術的には様々なアプローチがある。例えばバックプレーンは、PCBベースのパッシブマトリックスかTTFベースのアクティブマトリックスか、更に同時発光かプログレッシブ発光かというように、どの方式を採用するかで内容は全く異なる。しかも、サイズ、形状、特徴が多岐にわたるので、従来のように、単に大画面、高精細、高輝度とかいう単純な話ではない。面白いのは柔らかく表現するために輝度を落とした絵のようなディスプレイ。意外とこれが気に入って、家に1台欲しいと感じた。また、BOEのようにμLED(チップサイズが300μ角程度なので厳密にはミにLED)でスリムな大画面を実現したものもあれば、AUOのように透明ディスプレイでARグラス的に情報を提供するものまで、様々なディスプレイのデモが見られた。ディスプレイの成長の方向性として、大画面が主流ではなくなり、AR仮想現実の方向に移行しているように見えた。AIの進化がディスプレイにも及んでいる。つまり、人間の能力を超えた視力、例えば遠くや微細なものを観察できる眼のようなディスプレイがAIで実現できる。SF映画の中で当たり前のように観られるARグラスが、センサー技術、ディスプレイ技術、そしてAI技術の融合として実現することを確信した。今、マーケットはスマホ市場が飽和したことで、次のマン・マシン・インターフェース(MMI)の登場を待ち侘びている。そのMMIの有力候補としてARグラスが登場する日も遠くないと感じた。最初に登場するARグラスはもしかしたら1千万円以上するかもしれない。しかし、人間の視覚、聴覚を飛躍的に高め、脳の働きをするARグラスの登場は障害者に受け入れられ易いだけでなく、健常者の生活スタイルさえも大きく変える可能性がある。例えばロスアンゼルス空港からダウンタウンのホテルまで行く場合、スマホで検索して、車、電車、バス、ウーバーといった様々な移動手段を検討し、ネット若しくは通話で予約を取るが、将来はAIが予め自身の生活スタイルに基づいてウーバーの手配をしてくれるので、自身はグラス上に表示される指示に従って移動するだけになる。もし、気が変わって電車で安く移動するとなっても、ARグラスが電車のチケットを手配してくれるといった感じだ。あまり便利になりすぎると人間の脳が退化しないか気掛かりだが・・・(笑)

展示、発表の主役は中国系ディスプレイ企業

令和8年5月13日

DisplayWeek2026で思ったこと

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