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ナイトライド・ストーリー

Chapter 68

連休中、映画「ザ・ソーシャル・ネットワーク」をレンタルで観た。観るのが遅くなったのは、自分自身の携わるLEDとITという分野の違いと、正直には、急激に成長するソーシャル・ネットワーク・ビジネスに対する嫉妬心もあったし、これは能力の問題だが、マーク=ザッカ―バーグという天才の成功体験を見ても、自分にとって得るものはないと食わず嫌いしていた。


ところが、観た感想としては、大変興味深く、共感する部分と学ぶところが多かった。私は、NSストーリーの第1章の書き出しで、成功するビジネスは、メシアが次々に現れて救済されると書いたが、フェイス・ブック(FB)も、正にそのような状況だった。多くの支援者が、主人公の才能を見抜き、支援した。支援は別の角度から見れば利用しようとした訳だが、結論から言えば、利用するつもりが逆に利用された。主人公を非情な奴と見るか、したたかな奴と見るか意見は分かれる。


数多くあるSNSとFBの違いを、SNS音痴の私は分からないが、この映画から、利用者にとってFBの価値はブランドだと理解できた。


この映画を、ファッション以外はでたらめだと言う本人の気持ちも理解できるが、客観的な事実に基づいて脚本が書かれているのだろう。ビジネスが成功することによって生まれる欲。最初は名誉、そしてそれが金になり、親友と訴訟になるという現実も面白い。本人がいかに純粋にビジネスを指向しても、周りは欲で集まっているので、純粋のままではいられない。


事業が大きくなるためには、支援者の欲を巧くコントロールすることが重要だ。経営の難しいところは、すべて自分でやろうとすると、自分の能力以上にはならないし、他人に頼ると好き勝手にやられてしまう。成功するには、周りにうまく操られながらも、自分の地位は保全しておくしたたかさが必要だ。ビジネス経験の少ない主人公は、経験豊富な支援者達には、ちょろい奴と映ったに違いない。しかし、結果として主人公が彼らを利用した形になった。スティーブ=ジョブズも、アップル社から追い出される経験をしているし、創業社長が追い出されるケースはよくある。


映画の後半は、訴訟のシーンだが、経営者に必要なのは、経営論より寧ろ法律。株主、取引先、取締役、従業員との争いは必ず生じる。成功する会社は、こういう争いが多い。なぜなら、争いのない会社は、争いになるようなうま味がない。経営は喧嘩に似ている。


この映画を見て、成功者の共通点を再認識した。それは正直であること。一般の人が口にすることを躊躇うようなことを主人公は悪気もなく口にする。ネットがそれを助長するので、取り返しがつかない大問題に発展してしまうのだが、正直な発言自体は、思いやりがないからではなく、議論する前提条件を整えているのだ。誰しも、本当のことを言われると気分を害するが、お互いが本心をぶつけ合うことが、ビジネスでは重要だ。以前にも書いたが、始めに問題なくスムーズに進んだ仕事は、後で大きなトラブルになるか、頓挫することが多い。但し、女性に対してはこの手段は有効ではないことも表現されている(笑)。


日本人は議論の下手な民族と言われる。なるべく、穏便に物事を解決しようとするが、本田宗一郎のワイガヤからわかるように、成功した会社は、徹底的に議論する文化を持っている。早く金儲けをしたい親友に、主人公が、「そんなのクールじゃない」という一言は、大きな波紋を起こす。


一度、この映画のセリフを分析して、討論会でもやってみたいものだ。それぐらい、ビジネスで成功するために重要な要素を含んでいる。


平成24年07月20日

映画「ザ・ソーシャル・ネットワーク」を観て

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