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ナイトライド・ストーリー

Chapter 94

年明け早々嬉しいニュースが飛び込んできた。Semiconductor, Science & Technology(SST)に投稿した招待論文※が2014ハイライトに選ばれた。内容は副タイトルに掲げた通り「UV-LEDがUVランプに置き換わる」という挑戦的な内容だが、創業以来15年に亘るUV-LED開発の集大成である。世界に先駆けて道なき道を切り拓いてきた軌跡が記されている。ノーベル賞を受賞した青色LEDに対する理解にも繋がるので、一読されることをお薦めする。※http://iopscience.iop.org/0268-1242/page/Highlights-of-2014

さて、アカデミックな世界とは異なり、ビジネスとは、穿った見方をすれば、狐と狸の化かし合いのようなところがある。今更、何が起きても動じないが、ごく稀に日本を代表するような大企業とのやりとりの中で、耳目を疑うようなことがある。ビジネスはお互いの真剣勝負なので、始める前に守秘義務契約を締結したり、お互いのスタンスや力量といったものを確かめることから始まる。これは剣道でも柔道でも相撲でも、試合の前後にまわりくどい所作と礼法があるのと同じことである。有段者ともなれば、剣の握りや立ち居振る舞いを見ただけで力量が大体分かる。対峙した瞬間に勝負がついている場合さえある。

ビジネスにおいてもそれは同じであり、これらの手続きを面倒だから省いて進めたいという場合は要注意である。正直、創業間もない頃だったので、私も未熟且つ経営状態も厳しかったので、冷静に判断できなったために痛い目にあった経験がある。

従って、最初にこういう仕切りがあった場合は、相手がどんな有名企業であろうと真剣に組み合わない。大企業の場合、色々な人がいるので、こういうことが起きるのだと思いたいが、多くの中小企業で、同様の話はよく聞くので経験の浅い経営者の方々は参考にして欲しい。

冷静になって考えればわかることだが、NDAさえ結ばない相手に注文書を発行することはない。だから、こういう仕切りがあった場合は、NDAを結ぶことが情報提供の前提だと突っぱねるか、漏れても構わない情報を流すかのどちらかである。

ビジネスにおいて最も重要なことは何かと聞かれれば、私は迷うことなく信頼関係と答える。家電製品に限らず、車でも、何でも製品と呼ばれるものは、どんなに注意しても必ず故障、不具合といった不都合なことが起こる。そのような場合に、そういう不都合な真実に目をつぶり、責任を使用者側に押しつけていれば信頼は損なわれる。私は、何かトラブルが発生した場合、その原因がどちらにあるかを議論する前に、即代替品を送るよう指示している。これは、その先にいる最終ユーザーの信頼を損なわないためであり、責任の所在は最終ユーザーへ納品が無事終わった後に白黒つければいい。また、実際に昨年あったことだが、不良とまでは言えないが、製品が想定外の挙動を示しているグレーゾーンの場合も、リコールして全品回収という判断をした。この判断には勇気がいったが、結果的にそのままお使いいただいた客先で不点灯になるといった事故が発生しなかったこともあり、弊社が品質に関して厳しい管理をしていることをユーザーに印象付けた。

また、信頼関係というのは、何も客先に限ったことではない。株主、提携先、外注先、その他ありとあらゆる人々との信頼関係なくして企業は成り立たない。弊社がアカデミックな世界から高い評価を得たのは、論文の内容は兎も角ユーザーを通じて信頼性の高い製品を供給してきたからだと信じている。

これからもあらゆる意味において、皆様の信頼を裏切ることのないよう歩んで行きたい。

平成27年1月22日

SST2014ハイライトに選ばれて

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