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ナイトライド・ニュース

2003/02/07 「半導体VB、独自開発競う 大学と組み商品化」(日本経済新聞)

国内の半導体ベンチャー各社が大手の手掛けない独自技術を相次いで開発、商品化し始めた。携帯電話を小型化できる大規模集積回路(LSI)の基板取り付け技術や、世界的な標準規格をしのぐ比率で画像を圧縮・伸長できるチップの開発にメドを付けた。
大学との連携や株式上場による資金調達をテコにして、半導体技術の国際競争力向上へ貢献できそうだ。

大学と組み商品化 上場で資金力強化

半導体VB、独自開発競う半導体実装技術のノースは空気中で銅と銅を接合する技術をもとに、プリント技術の各層化手法を開発。これをもとに東大と組み、パッケージで包まないLSIを直接基板に取り付ける技術を開発する。取り付け面積を大幅に減らせるため、携帯電話などを小型化できる。2005年をメドに商品化する。
LSI開発のアクセルは筑波大と共同で、標準的な動画企画のMPEG2を超す圧縮率を実現できる画像圧縮・伸長技術を開発した。同技術で圧縮するLSIをパチンコ機器用に昨年発売、夏をメドに1チップで圧縮も伸長もできるLSIを発売する。新チップを関しカメラに活用すれば、小型化や軽量化が可能だ。
徳島大と共同で窒化ガリウム半導体を開発するナイトライド・セミコンダクター(徳島県鳴門市)は、光の波長が370ナノ(ナノは10億分の1)メートルと世界で最短波長の紫外線発光ダイオードの量産出荷を始めた。現在の用途は紙幣認識や樹脂の硬化用。2005年までに出力を現在の5倍に高め、巨大市場である照明用として使いたい考えだ。
超小型演算処理装置(MPU)開発のアイピーフレックス(東京・渋谷)は富士通と共同で米インテル製MPUとは異なり、1回の命令で100以上の演算回路が同時に動く並列処理型MPUを年内に出荷する。設計・出荷後も柔軟に処理内容を変更でき、一つのMPUに複数機能を持たせられる。
液晶用LSIのザインエレクトロニクスは沖電気工業と共同で、外部との間で高速にデータをやりとりする画像用メモリー「LVRAM」の共同開発を始め、7-9月にサンプル出荷する。
日本の半導体ベンチャーは従来、開発資金を集めにくく、半導体大手からの設計受注などで収益を上げながら開発を徐々に進める例が多かった。
各社は株式上場や上場企業などからの出資でまとまった資金を調達して、開発を加速。経営資源の集中や事業再編で以前ほど余裕のない半導体大手の隙間分野を埋める形で、技術開発を底上げしている。

企業名
(主な開発案件)
共同開発先 直近の資金調達
ノース(パッケージのないLSIの基板複合技術) 東大 02年12月マザーズ上場で7億円弱調達
アクセル(高圧縮率の画像圧縮・伸長LSI) 筑波大 02年12月ジャスダック上場で約6億円調達
アイピーフレックス(並列処理型高速MPU) 富士通 02年12月の増資で富士通から約6億円調達
ナイトライド・セミコンダクター(最短波長の紫外線発光ダイオード) 徳島大 01年12月の増資で米投資会社などから約5億円調達
ザインエレクトロニクス(高速画像用メモリーLVRAM) 沖電気工業 01年8月ジャスダック上場で約6億円調達。
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