ナイトライド・ニュース
光半導体ベンチャー企業のナイトライド・セミコンダクター(徳島県鳴門市、村本宜彦社長)は、主力である紫外線発光ダイオード(LED)の品ぞろえを広げる。LED基板を覆う樹脂の形が表面実装型(SMD)と呼ばれるタイプのLEDを開発、需要が急増する紙幣識別装置向けに売り込む。紫外線ランプの代替品として使える環境配慮型商品も投入する。
SMDタイプの紫外線LEDは、大きさが縦3.5ミリ、横2.7ミリ、厚さ1.8ミリと小型化を実現した。紫外線の波長は365ナノメートル(1ナノは10億分の1)、370ナノメートル、375ナノメートルの3種類。特殊な樹脂を使い、寿命を1万時間以上に伸ばした。銀行のATMといった紙幣識別装置用の部品として売り込む。年間売上高約2億円が目標。
半導体回路をはじめとする電子機器の腐食防止などのために、樹脂膜を硬化させる装置の光源としても同社の紫外線LEDは引き合いが増えている。この分野でもセラミック製の基板の上にLEDを27個置いたタイプを開発した。サイズは縦横14.5ミリ、厚さは1.1ミリ。紫外線の波長は375ナノメートルで、最大130ミリワットの出力を得られる。
ナイトライドによると、このタイプは複数のLEDを載せることで広い範囲に均一に紫外線を照射することができる。
光源として主流の紫外線ランプより消費電力や発熱量を抑えることが可能で、水銀を使用する紫外線ランプに比べて環境配慮型でもあるという。こちらも年間約2億円の売上高を目指す。
ナイトライド・セミコンダクターは2000年4月設立。紫外線LEDに加え、紫外線を使ったイルミネーション商品などを扱っている。