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「2011/04/21 出力2倍の紫外線LED」(日本経済新聞)

高出力紫外線LED

光の屈折率を改善し発光効率を上げる 高出力紫外線LED

高出力紫外線LED
 ナイトライド・セミコンダクター(徳島県鳴門市、村本宜彦社長)は、工業用の光源などに用いる紫外線発光ダイオード(LED)で従来製品に比べ2倍の出力がある新製品を開発した。低コストのアルミ基板を採用して価格を半分に抑えた。東日本大震災の影響で生産ラインの省電力化を迫られるメーカー向けなどを中心に、年間1000万個の出荷を目指す。

 同社が開発した高出力紫外線LED「NS375M-CPLY」は、少ない電流で多くの出力を得られるのが特長だ。
 従来品は480ミリアンペアの電流で450ミリワットの出力だったが、新製品は300ミリアンペアで900ミリワットの出力を得られる。5月にもサンプル出荷を始める。

 LEDチップ内部で発光を妨げる「結晶欠陥」と呼ばれる部分の発生を特殊な技術で抑えた。さらにチップの中の発光層で生まれた光が外に出る際の屈折率を改善することで、発光効率を上げることに成功した。
 従来、光がチップの表面にぶつかって屈折し、外部に出て行かない現象が起きていた。チップの表面に曲面や凹凸の細かな加工を施すことでこの問題を解決した。
 LEDは発光する際に熱が発生するため、放熱対策が不可欠だ。従来製品はセラミックのパッケージで熱を抑えていたが、新製品は発光効率が良いので発生する熱量が少ない。セラミックより安いアルミ基板を採用でき、製造コストを抑えた。
 紫外線LEDは金属の酸化を防止するために表面を樹脂でコーティングする際、樹脂を固めるための光源に使われるなど幅広い用途がある。最近は、空気清浄機の光源としても使用されている。
 村本社長は「震災の影響で、電力消費量が水銀ランプの半分の紫外線LEDが注目されており、すでに具体的な引き合いが来ている」と話している。

 ナイトライド・セミコンダクターは、徳島大学との産学連携の半導体ベンチャーとして2000年設立した。
 同社の紫外線LEDの発光効率は世界トップレベルで、紙幣識別機のセンサー用や、医療用分析装置向けなどに利用されている。

(同様の記事が徳島新聞(4/20)日刊工業新聞(4/26)日経産業新聞(4/27)に掲載されました)
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