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ナイトライド・ストーリー

Chapter 211

第47代アメリカ大統領選挙で、共和党トランプ氏が勝った。女性且つ有色人種の民主党ハリス氏が不利だったということではなく、 民主党バイデン政権の現状に不満を抱く有権者が多かったようだ。 インフレによる物価、家賃高騰に喘ぐ国民には、4年前のトランプ時代の方がよかったと感じたのだろう。 果たしてトランプ氏が掲げる政策が過去を取り戻せるのか疑問だが、マクドナルドの店員の恰好をして見せるなど庶民受けを狙ったキャンペーンがうまかった。 また、ウクライナ、中東で紛争が治まらない不安定な世界情勢の中で強さに期待したとも受け取れる。 78歳とは思えないエネルギッシュな遊説だけでなく、銃撃を受けても血まみれで拳を高く突き上げる姿は不死身のヒーローと映った。善し悪しは別にして、 トランプ氏なら未だに収まらない各地の紛争にけじめをつけてくれそうな期待感がある。党派を超えた人種のるつぼ米国ならではの複雑な事情がある。 今後の関心は、莫大な献金をしたイーロン・マスク氏が政府要職に就くかどうかだが(笑)、有り得ない意外性がエンターテイメントとして面白い。利益相反との指摘もあるが、 ビジネス的観点からは金を出すからには見返りを期待するのは当然であり、奉仕という概念が強い政治に於いてどのように判断されるか興味深い。 製品の輸入関税はマスク氏の入れ知恵に違いないが、米国第一主義という明確なスローガンと一致する。 個人の献金として180億円払っても中国製EVや日本製ハイブリッド車を締め出せれば、テスラの株や報酬ですぐに元が取れる。 日本国民が石破総裁に期待した政治改革は政権発足前に期待外れに終わったが、トランプ大統領には期待を抱かせる何かがある。 厳しい選挙キャンペーンを勝ち抜くことで、鍛えられるのだろう。日本の政治家は、物事の判断基準がずれているというのではなく、 判断基準さえ持ち合わせていないことがわかる。非公認の候補者に2千万円払うことの結末を予測さえできなければ、 国の抱える様々な難題を解決できるとは到底思えない。たとえ自分の価値観と異なっていても、まあそういう考え方もあるかと思えるが、 明確な信念がなく周りの意見に振り回されるリーダーの言うことには納得できない。トランプ大統領の政策はエゴイスティックな米国第一主義で筋が通っている。 自国民の利益が優先という当たり前のことが当たり前でない日本も少し見習ったらいいのではないか?そうすれば地に堕ちた信頼を取り戻せるかもしれない。 また、トランプ氏にあってハリス氏に欠けていたのは愛嬌。トランプ氏は、高齢にも関わらず悪ガキがそのまま大人になったようなやんちゃな印象があって憎めない。 頭が悪そうな印象だが選挙戦を見ていると頭の回転が速く機転の利いたユーモアで会場を和ませる余裕もあった。 ハリス氏は、優等生タイプで、上品なのだが、何かよそよそしい感じがして、親身に相談に乗ってくれなさそうな印象があった。 政策にも具体性がなく、自分で考えて発言していなかった。トランプ大統領も、就任後は難門が山積しているので期待倒れにならないとも限らないが、 日本の国防と経済に関しては頭が痛い。輸出は円安が10%進めば、関税10%アップは帳消しになるが、 輸入はコストアップを価格に転嫁せざるを得ない。トランプ新政権の動きから目が離せない。

永世中立国スイス ベルンで招待講演しました。
世界遺産の美しい旧市街

令和6年11月08日

エゴの時代の到来

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