ナイトライド・ニュース
ナイトライド近くサンプル出荷
紫外線LED製造販売で世界トップシェアのナイトライド・セミコンダクター(鳴門市)が、波長365ナノメートル(1ナノは10億分の1)で従来より約4倍の出力を持つ砲弾型の紫外線LEDを開発した。この波長域の光源が利用されている半導体回路の樹脂膜硬化や金属部品検査などで用途の幅が広がるとしている。今月下旬にもサンプル出荷を始める。
ナイトライドが新たに開発した紫外線LEDは、20ミリアンペアの電流を流すと15ミリワットの出力が得られる。LEDの基板上に作る六つの層の一部に、主流の窒化ガリウムとは異なる窒化アルミニウムを使用。特殊な技法で層を組成させて結晶の欠陥発生を抑制し、出力を高めた。
さらに、別の層にアルミニウム含有の材料を用いることで発光効率の向上に成功し、既存製品で4ミリワット前後だった出力を一気に4倍まで引き上げた。
ナイトライドはこれらの製法を特許出願中。村本宜彦社長は13日に中南米のバハマで開かれた電気電子学会(IEEE、本部米国)で講演し、発表した。