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μUV LEDの特徴

一般的に、ガリウム砒素系赤色LEDやガリウムP系緑色LEDは、チップサイズが100μm角以下になると、発光効率が極端に低下します。また、材質的に劈開性によって、微細化が困難、また露光時の紫外線で特性が劣化するなどの問題があり、これらの問題を解決するために、様々な改善開発が行われています。

一方、青色やUVのGaN系LEDは、発光効率が高く、機械強度的に安定していますが、【青LED+RG蛍光体方式】のディスプレイは、青色はLED光、緑、赤色はフォトルミネッセンスのため、ディスプレイにした時に青色LEDの色のばらつきが問題になります。UV LEDは、フォトルミネッセンスを用いるため色ばらつきの問題を解決でき、波長385nmで発光効率約70%と効率が高いだけでなく、微細化で効率が向上することから、μLEDディスプレイに適しています。

以下に、波長385nmと400nmのUV LEDウエハを用い、同ウエハ上へ9種類のμUV LEDチップを作製し、比較した結果を示します。チップサイズは、正方形状で24×24μm、48×48μm、72×72μm、144×144μm、288×288μmの5種類、長方形状で12×24μm、12×48μm、24×48μm、24×72μmの4種類です。


各種チップサイズおよび形状

波長385nmと400nmチップの発光スペクトルを図に示します。両波長共に、チップサイズを変更してもスペクトルの違いは見られず、385nmはピーク波長384.72nm、半値幅:10.25nm、400nmはピーク波長:400.07nm、半値幅:12.26nmで、良好なスペクトルが得られています。


波長385nm及び400nmチップの発光スペクトル(左:385nm、右:405nm)

次に電流密度を固定し、各チップサイズの発光強度を測定した結果を図に示します。すべてのチップサイズにおいて385nmよりも400nmにて高い発光強度が得られており、チップをμサイズ化してもIn組成不均一による発光再結合率は影響を受けないことが確認できます。更に興味深いことに、チップサイズが小さくなるにしたがって、発光効率が向上する傾向が見られています。


プローバーによる各チップの発光強度測定結果

385nmと400nmのμUV LEDチップ構造を示します。385nmは、400nmと異なりnクラッド層とpクラッド層に超格子構造(SLS)を用いています。チップサイズを小さくした時に、p-SLS層及びn-SLS層の挿入により、SLS無しと比較して発光強度の増大を確認しました。SLSによってn層とp層のバンドギャップが広がり、キャリア閉じ込め効果が上昇したと考えられます。


エピタキシャル構造(左:385nm、右:400nm)


SLS有無385nm μLED各チップの発光強度測定結果



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