現代社会では、身の回りにあふれる目に見えない有害物質や細菌などをなくし、衛生的で健康的な生活環境が望まれている。光触媒は光のエネルギーによって化学反応を活性化させる働きをもつ物質の総称で、代表的なものは、化粧品・食品添加物などに使用される二酸化チタン。二酸化チタンは光を受けることで有機物を酸化還元反応で分解し、殺菌、浄化などの作用をもたらす。
この作用によって空気清浄機や水質浄化などに利用されるほか、外壁などにコーティングされた二酸化チタンは紫外線を受けることにより、汚れを分解し、汚れを付きにくくする。
光触媒が機能するには、酸化チタンが吸収することができる380nm以下の紫外線が必要となるが、従来は、効率が低く、寿命の短い紫外線ランプを使用していた。UV-LEDは、コンパクトで紫外線ランプより効率がよく、長寿命で、環境にやさしい光源として着目され、すでにUV-LEDによる光触媒方式の空気清浄機などが利用されている。