ナイトライド・ニュース
紫外線発光ダイオード(LED)製造のナイトライド・セミコンダクター(徳島県鳴門市、村本宜彦社長)は、従来製品より出力を約2倍に高めた紫外線LEDを開発した。9月からサンプル出荷を開始する。電子機器の樹脂膜を硬化させる装置の光源などへの需要を見込む。
新製品「NS375L-ERLM」=写真=は25ミリアンペアの電流で出力が20ミリワット。従来品は20ミリアンペアの電流で8.4-11ミリワットだった。LEDチップの大きさを従来の280マイクロメートル角から350マイクロメートル x 360マイクロメートルに拡大して電流の許容量を増やした。
さらに結晶構造の変更(特許出願中)によって内部の量子の効率を向上。基板に表面処理をほどこして光の屈折率を変えたほか、透明電極の材料変更、紫外線の透過率の高い樹脂の利用などにより出力を上げた。
寿命は1万時間以上。消費電力も少ないという。医療用分析装置向けの光源などの需要も見込む。販売価格は公表していないが、初年度で百万個の販売を目指す。