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ナイトライド・ニュース

「12年度は生産能力を大幅増強」(半導体産業新聞)

代表取締役 村本 宜彦 氏 インタビュー

 ナイトライド・セミコンダクター(株)(徳島県鳴門市瀬戸町明神字板屋島115-7、TEL088-683-7750)は、世界で初めて高効率紫外線発光ダイオード(UV-LED)を開発し、同分野でリーディングカンパニーの地位を確立している。2011年度は、6重苦ともいわれるエレクトロニクス業界にとって厳しい環境であったが、同社は業績を伸ばし、これで4期連続の増収増益となった。代表取締役の村本宜彦氏に話を伺った。

5期連続の増収増益を見込む

―――11年度は。

村本  11年度は増収増益だった。これで4期連続の増収増益となった。用途別では、紙幣識別機向けが好調に推移し、全体の約70%を占めた。国別では、金融危機の影響で欧州向けが低調だったが、中国など新興国向けが、それをカバーする伸びを見せた。そのほか、電子部品やネイルなどに用いられる樹脂硬化用、UVインク硬化用、光触媒による空気清浄機用なども堅調に推移した。

―――12年度の見通しは。

村本  12年度に入っても販売・受注は堅調に推移しており、5期連続の増収増益を見込んでいる。用途別でも、先ほど挙げた用途以外に医療分野、半導体装置、食品選別、変わったところでは捕虫用など応用範囲は拡大しており、サンプルの問い合わせも増加している。従来のUVランプを使用している分野はまだ多くあるため、潜在的な紫外線LEDへの置き換え需要は高く、今後も拡大していくとみている。

―――現在の生産状況について教えて下さい。

村本  前述のような状況から、現在、工場はフル生産の状況が続いている。そのため、12年度内に設備を増強し、生産能力の拡大を図る計画を進めている。詳しい内容は明かせないが、生産能力は現状を大幅に上回る見通しである。

―――新製品について。

村本  11年度では、表面実装タイプのUV-LED「NS357M-CPLY」を発表した。従来型に比べて出力が2倍になり、価格を半分程度に抑えることを実現。11年夏ごろから量産を開始している。
 また、12年1月には、小型高出力UV-LED「NS375L-3SLZ」を開発。出力は従来の同タイプ製品に比べて2倍以上の性能を保有し、価格を同等に抑えることに成功した。

―――UV-LEDの市場動向は。

村本  韓国や台湾を中心に新規参入メーカーが増えつつある。波長400nm近辺では低コスト製品も市場に出てきているが、UVはただ単に光ればよいというものではなく、物質に働きかけるエネルギー量が重要であり、また、顧客の用途に応じてカスタマイズする必要があるので、彼らの得意とする大量生産方式での置き換えは容易ではなく、脅威とは感じていない。
 それに対して当社は、顧客の要求にきめ細かく対応できるよう、製品ラインアップの拡充を図っていく。加えて、技術面でも、国から補助金を受けて高効率化技術を開発中である。それらの技術を惜しみなく新製品に投入し、よりハイパワーで発熱量の少ないものや長寿命なものなど、当社が持つ技術的な優位性をさらに高め、これまで築きあげてきたブランドをより強固なものにしていく方針だ。そして、他のメーカーが追随できないところまで引き離していきたい。

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