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ナイトライド・ストーリー

Chapter 147

久し振りに韓国へ出張した。 あまり意識しなかったが、10年以上前迄は毎月のように訪れていたことを考えれば、驚くほど出張機会が減った。 LED産業は、日本がリードし、台湾、韓国が追いかけるという構図だったが、近年、中国地方省政府の無計画な奨励策の影響で、数え切れない程のLED会社が誕生し、巨大な工場で一斉に生産を始めたため、価格が急激に下がり、日韓台勢は、撤退に追い込まれた。 台湾が国を挙げてµLEDディスプレーを推し進めるのは、LED産業復活を期待しているからに他ならない。

さて、今回利用した航空会社はLCCのピーチ。 別に、安くあげようと思った訳ではなく、都合のよい時間帯の便が見当たらず、選んだ。 ご承知の通り、日韓関係の冷え込みの影響で、日韓の航空会社は減便し、JALと大韓航空、ANAとアシアナは、コードシェア便になった。 ソウル仁川空港は、リムジンバスで移動すると、朝夕の交通渋滞もあって、2時間は見ておかないとハラハラすることになる。 関空から出発の場合、LCC用のターミナルは、ターミナル2となり、建物が質素で、レストランや免税店がミニマム、飛行機まで歩いて搭乗する。 値段が値段なので、サービスとしては必要十分だが、海外に飛ぶワクワク感は乏しい。 また、預入荷物が3000円の追加料金、機内食も有料で、通常の日韓フライトで出される一口サイズのサンドイッチとドリンクのペットボトル程度の食事で、1000円程度掛かる。 エンターテインメント設備もないが、フライト時間1時間半だと、映画を見終わらずに着陸してしまうので、そもそも不要とも言える。 意外なきっかけで利用したLCCだが、心配なのは、搭乗者数が20名程しかいなかったことである。 エアバスA320の定員は174名なので、1割程度しか埋まっていない状況での運行ということになる。 燃料費さえ賄えないと思えるのだが、折角、庶民の足として定着したLCCが撤退してしまうと、気軽に海外旅行する楽しみが奪われてしまう。 ビジネス客は、大手航空を利用するので、LCCへのダメージの方が大きいと推測する。 また、夕食のレストランで、日本製のビールを敢えて注文したが、8月以降一切扱っていないという返事だった。 関空から飛ぶと、仙台辺りへ行くのと時間的にあまり変わらないが、隣国韓国との関係悪化は、深刻と感じる。

韓国では、日本製品の不買運動がビールに限らず、車、衣料品、その他、広範囲に浸透しているが、日本では、韓国製品の不買運動は起きていない。 国民性の違いと片付けるのは簡単だが、そういう単純な理由でもないように思う。 日本製は、韓国製よりも高級品の位置付けなので、日本人が韓国製品を買うのとは状況が異なる。 日本では、特に、韓国製のスマホや家電製品に人気があるが、価格の割に高機能であることが理由として挙げられる。 つまり、日本以上に輸出に頼る韓国経済が中国製品の台頭で悪化しているところへ、日本との半導体材料を巡る駆け引きで、更に悪化したと推測する。 GSOMIA脱退はかろうじて回避したが、韓国経済が更に悪化すると北朝鮮に隙を与えることになり、地政学リスクが増す。 早期の関係修復を期待したい。

韓国海苔を沢山食べよう

韓国海苔を沢山食べよう

令和元年12月04日

韓国出張で感じたこと

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