Chapter 154
コロナはまだ収束した訳ではないが、収束に向けた準備を始める時期にある。 外出自粛による経済の悪化が世界大恐慌を上回るとする分析結果もあり、感染リスクを抑えつつ経済活動再開の方策を探る必要がある。 また、同時にコロナ禍は、政府、地方自治体、医療体制、教育制度、様々な業種の民間企業、家庭、個人のレベルで、今まで表面化しなかった問題を曝け出した。 例えば、政府に関しては、強権発動の遅れ、庶民との感覚のギャップ、特に、あまりにも唐突だったマスク配布に至った経緯等、制度自体に不備、欠陥がないか検証する必要がある。 このような緊急事態に、政府は民間企業にボランティア支援を要請すべきだが、現実はその逆であり、何ら特別な機能を持ち合わせない、しかも中国から輸入した寸足らずマスクは、全国民の失笑を買った。 一連の発注経緯の不自然さは誰の目にも明らかだ。 納入業者は、今後、製造原価、仕入れ値、利益を開示し、適正だったことを証明する必要がある。 弊社のような小さな企業でも、地元の幼稚園、小学校、中学校を対象にUV殺菌器を寄付した。 これは、人として、当然であり、この機に便乗して儲けよう、ましてや儲けさせようなどというのは、国民ましてや公僕としての自覚を欠くと言わざるを得ない。 弊社は、前章に記述した通り、UV-LED殺菌灯を原価で提供せよという申し出があれば、協力に応じるつもりだが、残念ながら相談さえない。 UV-LED殺菌灯を有効に活用すれば、院内感染を減らし、また、医療従事者の感染の恐怖を減じることができるのに残念だ。 未だに紫外線による不活化に関して、明確な方針が出ないのは不思議だが、私がバイオハザードセーフティレベル(BSL)3の施設を活用できるのであれば、くしゃみ等で、大気中に放出された飛沫、医療器具、ドアノブ、電車のつり革、グラス、紙コップ、ペットボトル、スマホ、アクセサリー、当然マスクも含まれるが、表面に付着した新型コロナウイルスが、紫外線照射で、どの程度の時間で検出限界まで不活化するかを計測する。 私がやらなくても、BSL3レベルの施設で国が実施すべきと思うが、なぜやらない? パンデミック発生から、4か月以上も経過して、未だに人との接触を避けるという消極的対処法に頼らざるを得ないのは、とても科学技術の進歩した現代人の行動とは思えない。 紫外線を人に照射するのは危険だが、ゴーグルを着用し、頭のてっぺんから足の先まで防護服を纏った医療従事者であれば、クリーンルームで使用するような2平米程度の紫外線シャワールームに数分間入ってもらうだけで、毎回新しいガウンやマスクに替える必要もなく、ウイルスを不活化できる。
中世に発生し、欧州で、地域によっては人口の半分の人がなくなったとされるペストは、黒死病とも呼ばれたが、エボラ出血熱のようなウイルスによるものだったとする説がある。
検疫を意味する英語quarantineは、イタリア語の40に由来し、40日間の検疫期間を意味する。 興味深いことに40日という数字は600年後も、変わっていない。 それは、人の免疫力に大差ないことを表している。 だから、治療薬のない今は予防が重要になる。
経済活動を少しでも早く再開するには、UV-LEDといった最先端科学技術を有効に活用して、一日も早く普段の生活を取り戻す方策を検討すべきだ。
令和02年04月28日
GW目前になすべきこと