Chapter 189
ワールドカップサッカーカタール大会の日本の闘いが終わった。日本の選手を冷静に分析すれば、世界のトップ10は無理としても、トップ20には入ると思われる選手がいるので、今回の結果は、意外ではないのかもしれない。ドイツとスペインという強豪を破ってのベスト16なので、ベスト8に限りなく近くまで行ったことは間違いない。お叱りを承知で申し上げると、正直な感想としては、出来過ぎと言っていいのではないか?正しい選手の選択と的確な采配、選手の能力を最大限に発揮した結果と言える。今や、ラグビー、バレーボール、バスケットボール、相撲、といった様々な競技でも、もっと国際色豊かなので、サッカーも、更なる高みを目指すとすれば、国際色が必要かもしれない。これは日本人の純血では無理という意味ではなく、バリエーションが欲しいと感じた。そうすれば、攻めでも守りでもより有利に戦えたのではないか?それにしても、スポーツの勝ち負けは誤魔化しがないから、心の底から楽しめる。4年後もまた、楽しませて欲しい。スポーツの楽しみ方は、人それぞれ、80歳の女性が、インタビューで、監督の采配に注文を付けていた。人の口には戸を立てられぬの格言通り、老若男女を問わず、自ら監督になったつもりで言いたい放題でストレスを発散できるのがいい。
史上最強というフレーズが4年毎に使用されるが、単なる強がりではなく、回を重ねるごとに強くなっていることが伺える。野球でもサッカーでも、海外で活躍する選手たちが日の丸を背負って戦うことが当たり前になった。勝つためには、世界の強豪と常日頃から対戦して、経験を積むしかない。選手だけでなく、監督やコーチ、そして、彼らを色々な面からバックアップするスタッフ達も成長していることが伺える。また、応援に行ったサポーターにも拍手を送りたい。一体、仕事はどうなっているのかと突っ込みたくなるが、自らを犠牲にして応援する彼らの姿がどれだけ選手たちを勇気付けたかは計り知れない(笑)クロアチア戦の誤算は、前半で先制点を獲ったことかもしれない。選手に、守るのか攻めるのかといった迷いが見られた。じゃあ、先制を許していたらどうなったか?という問いには明確に答えられない。クロアチアの選手がフリーでシュートを外して、日本を救った場面がいくつかあったにも関わらず、結果としては運を引き寄せることができなかった。特に、後半の選手交代後の勢いが感じられなかったのは、敵に封じ込まれた感じではなく、敗れたコスタリカ戦と同じような展開に見えた。
いずれにせよ、このように言いたい放題書けるのは、日本の活躍があっての話なので、この勢いを経済界にも波及させて、日本がかつての元気を取り戻せるように頑張らねばならない。日本の経済界に欠けているのは、気迫。特に、経営者に気迫が足りない。私自身の反省も込めているが、負けることが当たり前になってしまった。中国の損益を度外視した投資も一時期の勢いを失った。フェアに戦える土壌は整った。個々の経営者が勝つ采配を考える必要がある。勇気を持って戦えば勝てることを、彼らは教えてくれた。心からありがとうと言いたい。
-令和4年12月8日
ワールドカップサッカー日本に学ぶ