Chapter 200
国のGDPはドイツに抜かれて4位、国際競争力ランキング(IMD2023)は35位まで落ちているのに賃上げという馬鹿げた議論を辞めて欲しい。ランキング35位は、2020東京オリンピックのメダル獲得順位で言えば、EU加盟さえ認められないトルコのレベル。情けなさ過ぎる。ちなみに、メダル獲得順位は3位だから、いかに国際競争力が低いかわかる。少子高齢化は言い訳に過ぎない。国際競争力でもオリンピックの順位と同じレベルにいて当然。グローバル企業は輸出で稼ぐから業績はいいが、ドメスティックな中小企業は貧しくなる一方。どうして賃上げできる?改善策は?ビジョンは?TSMC誘致、ラピダス支援は、やらないよりましだが、そんな小手先の対応で国力が回復するのか?日本は資源のない国だから、一生懸命働いて外貨を稼がなければならないとは、50年以上前、私がまだ小学生だった頃、授業で習った。まだ、自動車産業が頑張っているから、かろうじて体裁は保っているが、自動車の次は?
以前に指摘した、特許制度を始めとして、教育、科学技術力に大きな影響を与える社会システム全体が旧態依然としていて、変化の激しい競争環境に対応していない。特に、人材の流動性が低いのは、致命的と言える。英語を公用語にするぐらいの、思い切ったことをやらないと、差は開く一方。旅行業と観光業程度では、上に行けない。投資を呼び込んで、且つ、海外の優秀な人材が活躍できる社会にしなければならない。治安だとか、マナーだとか、些細なことばかり気にして、大局が見えていない。海外の優秀な学生、エンジニア、プログラマーが日本に来て成功する事例を多く作らなければならない
また、国民の意識が島国根性で、世間知らずなのも大きな要因。ジャニーズ問題に見られるように、どうでもいい下ネタ問題には関心が高く、ヒステリックに反応する。芸能界で生き抜こうと思えば、その程度の試練は当然と思うし、だからこそ、今まで、表立って誰も問題視しなかった。性風俗やホストクラブで働くことを思えば、何のこともないと思う。そもそも、風俗店を認めていることの方が、余程、悪と思える。以前に、TVの取材で、風俗嬢に、「こんなことをしてまでお金を稼がなければならない社会をどう思いますか?」とのインタビューに、風俗嬢曰く「好きでやっていることだし、沢山稼ぐことができるから」と。そもそもジャニーズ事務所だけを問題視するのはおかしい。映画、TV等、所謂、「業界」と言われる社会では、そんなことは、「男女問わず日常茶飯事」と、40年前イベントの仕事をしていた頃、黒沢明監督の助監督から聞いた。ビッグモーター事件で、モグラを叩いたら、他のモグラ達も同罪だったように、どの芸能事務所も似たり寄ったり。こういうストレスに耐性がないのも、ある意味、閉鎖的な国民性に拠る。経済力を高める=暮らしが豊かになる=変化に強くなる必要がある。
この3連休、徳島のあすたむらんどで、サイエンスフェア2023が開催された。地域の高校、大学、企業が、子供向けに趣向を凝らしたイベントを行った。弊社も、UV-LEDでキーホルダー作りを楽しんでもらった。何でも、国の責任にせず、皆ができることをやることが重要だ!ちなみに、弊社は、大幅な賃上げを行った。
令和5年11月7日
日本の国際競争力低下と賃上げ議論に思うこと