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ナイトライド・ストーリー

Chapter 199

仙台で第70回日本ウイルス学会学術集会が盛大に開催された。新型コロナウイルス禍終息直後の開催ということもあって、参加者が多かったようだ。ウイルス学会とはいえ、マスクをしている人はほぼ見かけなかった(笑)。仙台は、センダイウイルスという、日本のウイルス研究を世界に知らしめた大発見の地であり、日本のウイルス学発祥の地と言える。栄誉なことに、弊社の広告が学会予稿集の裏表紙に掲載されたので、会期中は、会場内や地下鉄、空港等、あちらこちらで見かけた。また、国際センター大ホールの映像にも、休憩時間中に、LEDPUREの宣伝動画が流れた。無名の企業が、大々的に広告を許されるのは、座長を務める西村秀一先生が、UVC-LEDの不活化効果を認めているからに他ならない。先生は、過去に、大手家電メーカーの空気清浄機の殺菌、不活化効果に関する論文を発表して話題になった正義漢。こんな先生に評価して欲しいと、完成したばかりのLEDPURE製品一式を勝手に国立病院機構仙台医療センターウイルスセンター宛てに送り付けて、「爆弾かと思った」と怒られて(汗)以来、親しくお付き合いさせて頂いている。UVC-LED、殺菌器や空気清浄機の評価だけでなく、フィリピンで、マラリア、エボラ、ジカ熱といった感染症を媒介する蚊(ハマダラカ属)をUV-LEDでいかに効果的に捕獲するかといった研究もご一緒させて頂いた。昔は、牛の吐く二酸化炭素で蚊をおびき寄せたと聞いた。また、フィリピン市街を歩いていて、いきなり降り出したスコールの中を、二人共ズブ濡れになって、車に轢かれそうになりながらホテル迄、全力で走ったのは、よい思い出である。

さて、新型コロナウイルスの脅威は去ったが、講演タイトルやポスターを見ると、人類が様々なウイルスと死闘を続けていることがわかる。今、徳島では、新型コロナウイルス以外に、季節外れのアデノウイルスとインフルエンザが流行して、学級閉鎖の学校も多い。これらのウイルスの感染が、地球温暖化と関係しているかどうかは定かではないが、感覚的に無関係とは言い切れない。医学というのは、罹った後の生体メカニズムの解明なので、学会の発表は、マウスに投与して、経過観察の中で、特異な経過を取り上げて、原因を究明するという方法が主流のようだ。膨大なマウス達の犠牲の下に研究が成り立っているのだが(涙)、既に、空気清浄機や、殺菌照明で、感染を食い止めることが可能であることは、実証した。それにも関わらず、一向に予防措置として活用しましょうということにはなっていない。幸い、ネット等では定期的に製品が売れているので、各家庭では、意識が高いことがわかる。これらの製品は、コロナウイルスは当然のことながらインフルエンザウイルス、ノロウイルス、レジオネラ菌、大腸菌等、様々な細菌、ウイルスに水中、空中(エアロゾル)、サーフェスを問わず、波長275nmの光を照射して、殺菌、不活化効果を検証して頂いた。

本年のノーベル生理学・医学賞は、新型コロナウイルスに有効なmRNAワクチン開発に貢献した、ハンガリー出身のカタリン・カリコ氏らが受賞した。ハンガリーは、地味なイメージだが、物理学者ウィグナーといった天才を生む面白い国といった印象がある。日本も、東北大学出身で化学賞の田中耕一氏に続いて、仙台ゆかりの受賞者が出て欲しい。

ウイルスセンターでのインフルエンザウイルスエアロゾル不活化実証試験

令和5年10月5日

仙台ウイルス学会で思ったこと

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