Chapter 210
総裁選で石破茂氏が勝利したことで今までの政治とは変わりそうな予感がする。私の大学の先輩でもあるので応援したい。 慶応義塾はご承知の通り福沢諭吉先生が、「天は人の上に人を作らず、人の下に人を作らず」と全ての人に平等に学問の機会はあるという精神で創設した 小学校から大学更には社会人ビジネススクールに至る一貫教育機関である。体育学部がないので、早稲田と比べると、 野球、ラグビーといった団体競技では不利だが、個人競技では、先月のパリ五輪のようにフェンシング部や、 私の所属した器械体操部では、東京五輪の鉄棒で金メダルの小野喬先輩や、最近ではリオディジャネイロ五輪のトランポリン種目でオリンピアンを排出している。 大学体育会で活躍する選手は、幼稚舎(小学校)からスポーツに打ち込んだ学生が多いが、地方から外部受験で合格して選手として 活躍する文武両道派もいて個性溢れる学風と言える。一般的にお金持ちのご子息が通うイメージが強いが、一握りの塾生以外は他の私立、 国立大学と大差ない。ビジネスで活躍する先輩も多く、前ローソン現サントリー社長の新浪剛史さんは器械体操部の先輩で、 身近にこういう立派な先輩方いらっしゃることで、自らも頑張らねばとモチベーションを高められる。また、卒業生の結束力が強いことも有名で、 私自身卒業から40年も経つのに、8月末、猛暑の中鹿児島で開催された全日本学生体操競技選手権大会の応援に駆け付けたりしている。 応援歌「若き血」を現役の学生たちと肩を組んで一緒に大声で歌って、若い頃に戻ったような気分に浸れるのは特権と言える。 政界とは縁が薄い大学なので、石破総裁の誕生は滅茶苦茶嬉しいサプライズだ。世襲政治的で、総理大臣自身が何も決められず、 単に重鎮たちの操り人形になっていた政治を根底から覆して欲しい。周りの意見も重要だが、自らが正しいと信じた改革を断行する。 今日はいきなり株価大幅下落の洗礼を受けたが、そもそも株価が実体経済の身の丈を超えて上がり過ぎている。そのように考えれば下がるのが正しい。 株価が上がることが、日本経済の再生、国民の幸せに繋がるなら、日本はとっくに良くなっている。寧ろ、物価高と貧富格差といった弊害を生んでいるだけだ。 株価重視の政治を改めて実体経済をよくするための政治を行う。今までの政治に欠けていたのは、学ぶ力。無意味な政策のオンパレードの理由は、 検証作業を怠って責任の所在が不明だったからではないか?これからは言い出しっぺが最後まで責任を取ることが重要になる。誰が提案し、 誰がその責任を取るのかを明確にする。誰にでも間違いはある。だから、なぜ間違ったのか?じゃあ、今後はどう改善するかといった検証作業が重要になる。 そのためには独立して政策の検証を専門的に行う機関が必要になる。少子化対策でばら撒かれたお金で幼稚園や保育園が増えたが、子供が減って倒産した。 こういうチグハグを無くさなければ、国債残高は増えるばかりで、海外との金利差は一層拡大する。必要なのは、強い日本経済と円高であって、 株高ではない。少なくともコロナ禍で見られたバラマキ政策はやめて欲しい。慶応義塾という同じ学び舎で法律を学んだ後輩として石破総裁を応援し日本を本来いるべき地位に戻したい。
令和6年9月30日
石破総裁誕生にあたって