Home Sitemap English
header
HOME

ナイトライド・ストーリー

Chapter 227

イランでドンパチやっている最中、講演でロンドンに行って来た。最近推しのアラブ首長国連邦Etihad航空ではなく、韓国アシアナ航空便を使った。さすがに渦(火)中のアブダビ経由で行くのは無謀と感じた。フライト自体は運航しているようだが万が一を考えると恐ろしい。アシアナ便ならイランより北のカザフスタン上空を飛ぶので撃墜の危険性はないが、軍事訓練の影響でIncheon空港に2時間余分に足止めを食らった。軍事訓練の詳細は明らかにされなかったが、戦争の影響が様々な所にある。燃料費高騰でサーチャージが加算されることを心配したがそれはなく、香辛料のきついアラブ系の食事よりビビンバやプルコギといた韓国料理の機内食が美味しかった。また、Incheon空港の第2ターミナルが広大で立派なことだけでなく、カラフルな伝統衣装を身にまとった兵士達の勇ましい演出(守門将巡邏儀式)も印象深かった。映画や音楽といったエンターテインメントを輸出産業としてアピールしている。既にアジアのハブ空港として東京成田を凌ぐ地位を確立した感がある。日本は失われた30年でGNP順位が落ちる一方だが、国の産業政策だけでなく空港、港湾といったインフラ整備の手落ちも大きく影響した。一体この30年間何をやっていたのか?と失った時間だけでなく本来投資によって得るべきリターンに対する喪失感も大きい。

さて、昨年秋に訪れたロンドンだが、戦争反対のデモ行進(意外な程小規模)があった以外は変わりなくバスも地下鉄も通常通り運行されていた。意外なのはTVで日本の放送局ほど戦争の報道がないこと。国営BBCに限らず民放各局も事件や事故のニュースを流していて、報道統制でもあるのかと勘ぐりたくなる。日本の放送局が戦況を過剰に報道し、トランプ大統領のSNS発言にさえ神経質に反応するのと大きく異なる。日本で戦況の詳細を観慣れている身としては、じれったくなってネットニュースをチェックしてしまった。これは今の英国の置かれた状況が大きく影響しているかもしれない。欧州系(スペイン、北欧etc.)インド系、アラブ系、中国系といった様々な民族を抱える英国は、米国以上に人種のるつぼになっている。従って、イスラエルに端を発する中東の紛争を取り上げることは、どちら側についても紛争の火種(テロの標的)になる。触らぬ神に祟りなしといった感じで当たり障りのない出来事を取り上げる傾向が強いのかもしれない。英国でテロと言えば北アイルランド紛争が思い浮かぶが最近は沈静化している。空いた時間でコッツウォールズをレンタカーで訪れたが、ロンドンから車で1時間走ると景色は一変する。単に都会の景色がのどかな田舎に変わるだけでなく、人種構成がほぼ白人になる。郊外の大きなスーパーに行くと日本人が浮いた感じになる。オックスフォードを車で通り抜けるだけ(しかもハイウエイ)で通行税を徴収(ネットで予め支払う)されるのにはうんざりするが、白人の排他的意識が強いのかもしれない。

肝心の講演の参加者はすべて中国人で、チェアマンは英国の大学教授で中国系の方。レーザー関連の発表が主流で、研究開発の主導権も中国に持って行かれた感が強い。最近、トランプ大統領のMAGAがWAGAMAMA(ワガママ)と読めるのは目の錯覚だろうか?(笑)

「多民族国家英国」(パディントン駅前のブロンズ像)

令和8年4月6日

ロンドン講演で感じたこと

<< PREV | INDEX |


TOP


All Rights Reserved, Copyright© NITRIDE SEMICONDUCTORS .Co.,Ltd.