Home Sitemap English
header
HOME

ナイトライド・ストーリー

Chapter 95

東日本大震災から丸4年が経過した。震災を直に経験しなかった者にとって惨事の記憶は薄れつつあるが、被災者の傷は今尚癒えていない。啓蟄を過ぎ日照時間も長くなったと実感できる時期だが、今日は徳島でさえも強風が吹き荒れ、雪がちらつく程冷え込んだ。津波に飲み込まれた方々が、どれ程恐ろしく寒い思いをしたかは想像を絶する。改めて亡くなられた方々のご冥福をお祈りする。また、各地で頻発した豪雨、火山噴火、竜巻等の被災者の皆様にも心からお悔み申し上げる。

天災ばかりでなく、経済的にも活気のない日本にとって、青色LEDのノーベル物理学賞受賞は明るい話題となった。今までは雲の上の話と思っていたことが、もしかしたら自分の様な者にさえ可能性があるかもしれないと勘違いできる程身近に感じられた。私たちが災害復興のためにできることと言えば、ボランティアで被災地に行くことよりも、UV-LEDを青色LEDと同様に世界に誇れる技術、ビジネスに仕上げることだと思う。万が一、産業復興をテーマにした講演を企画して、適当な講師が見つからないということがあれば、気易く声を掛けて欲しい。手弁当でいつでも伺います。まあ、もっと知名度のある講師はいくらでもいると思うので、何かのお役に立てればと言う気持ちです。

今や、自動車はエコカー、家はエコ住宅と環境性能を謳う製品が当たり前だが、あくまでもそれらの車や家を使用した時の消費エネルギーが従来のモノよりも減少するに過ぎない。これらのエコ製品の製造過程に於ける材料と製造に必要なエネルギー総量を考慮すると、残念ながら従来の製品よりも資源とエネルギーを浪費していることは不都合な真実と言える。即ち、あくまでも流行としてエコをイメージしているに過ぎない。そんな中でLEDは製造過程に於いても資源を大幅に節約できる本物のエコ製品と言える。だからこそノーベル賞に値したのだろう。

日本は、これらのエコ製品に関して世界の先頭を走る者の務めとして、今後は本当に地球環境にとってエコと言える製品を先駆けて開発して行かなければならない。それこそが大震災で多くの犠牲を払い、原発問題に悩む日本が真剣に取り組むべき課題と言える。日本は、震災で重い十字架を背負った。他の先進国が経験したことのない原子力発電の本当の怖さを知った。

円高、デフレの時代は、兎に角、製品を安く作ることに心血を注いだが、新興国の人々が豊かになった今、トレンドは明確に変わった。日本は、本当の意味でのエコカー、エコ住宅、エコ製品を産み出す時期に来ている。

UV-LEDは、製造工程で大量に使用される紫外線ランプの消費エネルギーを70%以上削減し、寿命が10倍以上延長でき、CO2排出量を大幅に削減する。

水俣条約によって2020年以降、水銀の製造、使用は原則禁止されるが、日本は率先して全廃を進めなければならない。


  • ※政府は10日、蛍光灯など水銀使用製品の製造を原則禁止する新法案と、大気中の水銀排出を規制する大気汚染防止法改正案を閣議決定した。

平成27年03月11日

悲劇を風化させないためにも

<< PREV | INDEX | NEXT >>

TOP


All Rights Reserved, Copyright© NITRIDE SEMICONDUCTORS .Co.,Ltd.