Chapter 170
菅首相は、国の判断では、東京オリンピックを止められないとしているが、国の安全保障上の理由に勝るイベント開催権なんかある筈がない。もし、最高統治責任者たる者が本気でそう思っているなら、国を統治する資格はない。今すぐ辞任すべきだ。統治権を放棄した首相の下にあることは恐ろしい。国家存亡に関わる危機と言える。自民党がどうとかいうレベルの話ではなく、政治家と官僚の天下り先を含めた統治機構の腐敗が根底にある。禁酒法時代の米国、戦争と死の商人といった、闇の話はどこにでもあるが、統治権放棄を認めるのは異常。完全に狂っている。人材派遣民間企業パソナに天下った竹中平蔵氏の擁護発言に見られるように、自らの保身のために、開催を正当化しようとする構図が露骨過ぎる。盗人猛々しいにも程がある。イベントディレクターの日当が1日30万円で、2か月間で1800万円、本人が受け取る報酬が150万円、残り1650万円がパソナのピンハネ分となるような滅茶苦茶な発注と、ボランティアが炎天下で通訳や誘導を無報酬で行う差別をどう正当化する？正社員と派遣社員の待遇差どころではない。派遣法は、派遣労働者の権利を守るために、ピンハネ率の上限を定めるべきだが、驚くことに規定がない。だから、今回のように、労働者は低賃金で搾取され、天下り先の派遣会社は、ぼろ儲けといったおかしなことが起きる。派遣労働者を守るとは口先だけ、そもそも、派遣労働者の一般的なピンハネ率20～30％と、他の業種より荒利率が高い。派遣社員の待遇改善を真剣に考えるなら、呑気に天下って、踏ん反り返っている場合ではない、これを上限15％以下にする提言はしないのか？
また、オリンピック中止なら保険会社の損失３０億ドルという報道があるが、保険とはそういう場合に備えるための金融商品であり、損失なんかある筈がない。万が一、起きた場合でも支払える範囲内で保険金が設定されている。従って、これを損失とは言わない。保険金で補填されない金額が損失となる。保険会社や保険会社の息の掛かった政治家は払いたくないから国民の危機感を煽る報道で牽制する。
国民が、オリンピックに反対している理由の半分は、コロナ禍で明らかになった理不尽な社会システムが理由だろう。本当は、東京でオリンピックを開催したいと思っている。だが、これらの問題に納得の行く説明がないまま開催はできないと感じている。政治と金の問題、布マスク配布、Goto等、理解不能な政策決定の経緯と効果検証、ワクチン接種の遅れの原因と責任いったことを有耶無耶にしたまま開催は認めたくない。狼少年が、具体的な対策や方法論を何も語らず、精神論だけ語っても誰も信じない。もう「安全・安心な大会」は言わない方がいい。そのフレーズを聞くだけで虫唾が走る。日本人であることが、本当に嫌だと感じる。真剣に海外への移住を考えるようになった。英国は、ブレグジットで大混乱だったが、ワクチンに関しては勝ち組、しかもポンド高。米国は、当初、感染者数世界断トツトップだったが、今や経済が正常化している。国力の差は明らか。この差は政治、中央官僚機構による統治、危機管理能力の差。2等国に成り下がった日本は腐敗した統治システムの抜本的な改革が必要だ。
マイクロUV-LEDチップの量産技術確立（チップサイズ24μｍ×12μｍは、小麦粉の粒径φ30μより小さい）
令和3年6月11日
腐敗した統治機構
