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ナイトライド・ストーリー

Chapter 207

四国は、この週末に梅雨入りした。例年より4日遅い(気象庁)とのことだが、いきなりの豪雨で、シトシトと降り続く梅雨のイメージとは、降り方が異なる。子供の頃、梅雨の前後に鳴り響く雷鳴が、梅雨の合図と教えられたが、最近、あまり雷鳴を聞かない。雷様の通り道は、決まっているとも教えられたが、最近は違う道を通っているようだ。台風のイメージの強い地域だが、ここ数年、あまり台風が通過しない。気温の上昇や気流の変化が影響しているのだろう。特に、中国大陸の高度経済発展に伴う温暖化ガスの影響が強いと推測される。中国政府は、2007年に発表した中国気候変動行動計画(NDRC 2007)で、削減の方針を示している。当時は世界の工場の絶頂期でイケイケどんどん、TV、スマホ等あらゆる家電製品を生産する工場が乱立し、環境汚染が深刻になった。2008年北京五輪を控えていた事情もあって、スモッグの北京で、五輪が安全に開催できるか懸念する声に対応する意味あいが強かった。その後、太陽光、風力発電といった自然エネルギーの活用や、産業の高度化が進み、特に、自動車のEV化は、目を見張るスピードで進展し、今や世界をリードする程の実力を備えた。一方、国家安全保障問題を理由として始まった、中国半導体の締め出しの影響で、半導体に限らず、中国製品を敬遠する動きが広がり、中国製造業の勢いは弱まった。環境面から見れば、中国経済の減速は最高の環境対策であり、豊かになった中国人の一人当たりのガス排出量が先進国並みに増えつつあるが全体として勢いが衰えていることは朗報。

日本経済新聞5/25号は、「災害復興 徳島備え進む 南海トラフに危機感 高台移転を議論」との見出しで、徳島県の最南端、太平洋に面した港町、海陽町が、事前準備の進捗満点で全国1位と伝えた。21年度に南海トラフを想定した事前復興計画を策定し、災害廃棄物の仮置き場の必要面積や仮設住宅の必要戸数などを算出した。また、関連部署を統合して町内体制を整えたほか、職員が復興手続きを確認する訓練も実施する。被災後の集落を高台移転する方法などを町民と話し合うワークショップも開くとしている。

徳島市中心部ではなく、過疎が進む海陽町が、全国1位というのも皮肉な話である。海陽町過疎地域持続的発展計画(令和3年度~令和7年度)によると、総面積327.67 ㎢(県面積の約 8%)に及ぶ広大な地形で、その約 9 割は山地が占め、嘗ては、林業が盛んで、山から切り出した木材を神戸まで運んで栄えた。東大寺伝来史料「兵庫北関入船納帳」(1445 年)によれば、 海部船籍の兵庫への入港数は「四国一」、全体で見ても 10 位との記録が残っているとする。国勢調査による本町の人口は、1950 年(昭和 25 年)の 20,591 人をピークに毎年減少し 続け、2015 年(平成 27 年)の人口は 9,283 人と、65 年の間に半減し、全国に先行して人口の減少が進んでいる。年齢階層別の構成割合をみると、1985 年(昭和 60 年)を境に高齢者人口(65 歳以上) が年少者人口(0~14 歳)を上回り、2015 年(平成 27 年)の全体人口に占める高齢者人口 の割合は 43.2%にまで上昇しており、今後さらに高齢化が進むことが予想されるとしている。敢えて、私見を交えず、統計データや事実を羅列したが、現実は私の話より興味深い(笑)

会社の窓からの景色、今日は穏やかな晴天の予想

令和6年6月10日

雷様も過疎の影響か?

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