Chapter 56
いよいよハルマゲドンが現実味を帯びて来た。最悪のシナリオはこうだ。
ここ数年で中国のバブルが弾け、共産党の求心力がなくなり、軍部が強権を持つ。また、中東に誕生する反米アラブ新政権の中で、親米のイスラエルが四面楚歌になり、中東の石油を狙う中国、ロシアが、それらアラブ諸国の後ろ盾になって3国が対立する。世界各国が保護主義に走り、不況が一層深刻になり、かつてない大恐慌の中で、管理の甘い国からテロリストによって小型核兵器が盗み出され、誤って発射されたことがきっかけになって米中露核戦争が勃発する。フィクションとしては悪くないが、必ずしも笑えない。
日本の役割としては、何としてもそのような悲劇にならないよう、これから誕生するアラブ新政権に対し、中立的立場で経済的、人道的支援を行い、世界平和に貢献しなければならない。
今、中東で起きていることは、決して他人事ではない。王族と特権を持った役人が、いい思いをして来たアラブ諸国同様、日本を含む先進各国の政治不信も、程度の差こそあれ同じような問題が根本にある。愛知県、名古屋市のダブル首長選挙の結果に反映されるように、自民党から民主党への政権交代では財政赤字、普天間問題、少子高齢化対策、社会保障等の問題を解決できなかった。これは、それぞれの政党や政治家が悪いということではなく、ITの発達による高度情報化社会における今の社会システム自体が時代にそぐわなくなったことを表している。ウィキリークスでも触れたが、1789年のフランス革命同様、この新しい流れは変えられない。正にIT革命なのだ。
旧態依然の議会制民主主義ではこの混乱を収めきれない。ITを活用した全国民参加型政治システムで、草案作成から議論をオープンにし、全国民がそれらの議論をもとに賛成、反対を決議すればいい。
裁判員裁判制度も始まる迄は、駄目だ駄目だの大合唱だったが、始まったらなかなか良かったではないか。少なくとも、参議院は、裁判員同様、無作為に抽出した民間人に日当を払ってやってもらったらいい。実際、街で買い物袋をぶら下げてコメントする主婦の方が、政治家より遥かに筋が通って説得力がある。統計学的にも、その方が国民の声を正確に政治に反映できる。
やる前から何でも反対するのが凡人の常だが、ここはひとつ馬鹿になって、新しい一歩を踏み出そうではないか。
今までの常識、規制概念を無くして、新しい日本を建国しよう。
平成23年2月11日
建国記念日に思うこと