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ナイトライド・ストーリー

Chapter 89

木曽の御嶽山の噴火は、私にとっては慣れ親しんだ山であるがゆえにショッキングだった。まさかあの場所で、落石ならまだしも噴火でこれ程の大惨事が起きるとは予想もできなかった。亡くなられた皆さま方のご冥福をお祈りする。

最近、地震、豪雨、竜巻、噴火と天災のオンパレードなのは気掛かりだ。集中豪雨と水蒸気爆発には因果関係はないのだろうか?7月に南木曽では土石流で犠牲者がでている。その翌日、長野へ出張する予定があり、JRが運休になったのでレンタカーを借りて中央自動車道を走ったが、南木曽あたりは前が見えなくなる程の豪雨だった。また、先月、東京へ出張した折、品川界隈は全く雨が降っていなかったのに、地下鉄で20分程の文京区に行ったら、バケツをひっくり返したような土砂振りで足が20cm以上水没するような局地的豪雨を目の当たりにした。こういう短時間で猛烈な雨の降り方が活火山に与える影響はないのだろうか?科学的解明が必要だ。

御嶽山には、私も小学生から大学生になる迄、毎年のように父、兄弟と登った。車で8合目まで行けるのと、傾斜が緩いのでハイキング気分で山頂まで登れる。夏はTシャツ、短パン、山頂は涼しいのでカーディガン程度は必要だが、履物も運動靴といった軽装で十分。名古屋から車で行って日帰りで十分登れる。また、冬になれば標高の高い山岳スキー場特有のパウダースノーを楽しめる。

過去にも何回か噴火があったので、登山者はある程度の意識はあっただろうが、ヘルメットや酸素マスクを持っていた人はいなかっただろう。災害は病気と同様に、防災よりも被害に遭わないようにする方がコストも少なくて済む。避難シェルターや火砕流を防ぐダムを築くよりも危険を察知して人が近づかないように警告する方がコストパフォーマンスがいい。天災が世界的な現象であることからも、未だ解明されていない予知技術の研究が人類に貢献する。

また、地球温暖化についても、CO2削減が待ったなしと言っていい。先週、ニューヨークで大規模なデモが行われたが、特に生産拠点が先進国から新興国に移転した現在、先進国だけで削減目標を掲げることはあまり意味がない。新興国に於ける何らかの規制が必要と思われる。

消費者は、安い製品ばかりを求めるのではなく、環境に配慮した製品作りにそれなりのコストを負担する意識を持たなければならない。近い将来的には、製造過程に於ける環境への配慮が乏しい製品イコール粗悪品という意識が必要かもしれない。実際、BMWは炭素繊維構造の電気自動車の製造エネルギーを全て自然エネルギーで賄っている。日本のエコ意識はエコカー、エコ家電といったように、燃費や消費電力を基準にしていて、製造過程に置ける消費エネルギーは考慮されていない。

そのように考えると、遅々として進まないUVランプのUV-LEDへの切り替え作業も至上命題と言っていい。消費電力7割削減、20倍の長寿命、産業廃棄物容積比200分の1以下、水銀フリーと、切り替えコストを除けばデメリットは見当たらない。UV-LEDの価格は少なくともここ数年で4分の1に低下し、今後2年でさらに4分の1に下がる。あまりにも手前味噌な話なので説得力に欠けるが、昨年の水銀に関する水俣条約締結後も、なかなか切り替えが進まない現状を見れば、産業界全体でもっと真剣に取り組む必要性を感じる。

平成26年09月30日

自然災害とCO2の因果関係

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